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2024年09月17日

△▼△ 🚗サポ室訪問記🚗 ~第6弾 vol.1~ ▼△▼

不定期シリーズ企画の第6弾は新得町と帯広市への訪問です。

2市町への訪問のため2回に分けることにして、vol.1では帯広市への訪問をお送りします。


 

【画面越しの出会い】

前の所属部署では、道内各地で意欲的にチャレンジしている方々(地域づくりチャレンジャー)を支援するため、「ほっかいどう地域づくりチャレンジャーネットワーク」という取組を行っていました。

異動した直後の2022年春、その年の2月4日に行われた「オールほっかいどうチャレンジピッチ」の録画映像で、当時、池田町地域おこし協力隊員として参加していた川瀬千尋さんと画面越しで出会いました。

 

その少し後、他の部署から「公表可能な地域づくりチャレンジャーの顔写真がほしい」と言われ、振興局を通じて提供された1人が川瀬さんでした。

川瀬さんの隊員としての活動内容が自伐型林業の推進だったこともあり、振興局から提供されたのは、作業スタイルでチェーンソーを手に持ち、笑顔で写っている写真でした。

 

写真の笑顔がとても素敵で楽しそうに写っていたので、「画面越しではなく、是非、いつかお会いしたい!」との思いが強くなりました。

 

【2年越しの目標実現】

あれから2年が経過した2024年8月、平井隊員の希望だった元新得町地域おこし協力隊員の岩本さんへの取材が決まったことを受け、川瀬さんも同じ方面ということで、満を持して取材を申し込みしたところ、快くお引き受けいただきました!

 

〔岩本さんへの取材内容〕

Instagram / Facebook

 

【川瀬 千尋さん】

3歳までを白老町、高校卒業までを様似町で過ごした後、陸上自衛隊に入隊し、東千歳駐屯地と遠軽駐屯地で2年間を過ごしました。

その後、帯広市に移り住み、不動産関係の会社で不動産管理や不動産仲介、住宅販売などを手掛けましたが、『40歳ぐらいで自伐型林業に携わりたい』というかねてからの希望を叶えるため、2020年7月に池田町の地域おこし協力隊員になりました。

自伐型林業(経済性と環境保全を高い次元で両立する持続的森林経営のことで、参入障壁が低く、幅広い就労を実現できる形態)の推進を活動内容とする隊員は、池田町では第1号だったそうです。

 

自伐型林業推進の1期生となった1年目は山林の確保と知識の習得に費やし、1年目の最後には山林を運営するまでに至ったそうです。

そして迎えた2年目、将来のビジネスを見据え、様々な事業を試して収益性や再現性の検証・選別などを進め、現在は30haの山林を確保するまでに至っています。

〔作業中の川瀬さん〕

 

任期終了後の今でも、同じく池田町の地域おこし協力隊員だった頓所 幹成(とんどころ みきなり)さんと設立した「minotake(みのたけ)」で、隊員だった頃と変わることなく、自伐型林業を広めていくための活動を行っています。

〔minotakeで活躍中の川瀬さん(左)と頓所さん〕

 

「池田町は隊員の活動に裁量性があるだけではなくて、職員の方によくしていただいた」と川瀬さんは振り返りますが、任期終了後も役場から枝払い等の仕事を委託されるのは、両者にしっかりと信頼関係が築かれているからこそだと感じました。

また、「隊員時代に広報誌などに掲載されたお陰で、任期終了後も住民の皆さんに信用してもらえる」とさらりと語りますが、任期終了後も役場や地域住民の方と良好な関係を築いていることは、『三方よし』の見本と感じることができました。

 

2024年4月には池田町内に民泊施設「yadorigi(やどりぎ)」を開業。

自分で伐採した木材を使ったまきストーブを備え、「池田町への移住のステップになるように」と、協力隊経験者として移住もサポートしています。

〔民泊施設「yadorigi(やどりぎ)」〕

 

今後は幕別町で新たに購入予定の山林で、アドベンチャーツーリズムなどの観光林業にも取り組みたいと意気込みを見せるなど、自伐型林業をベースにした川瀬さんの挑戦はまだまだ続きます。